産経新聞の手法;そこに至るまではやや誘導尋問的ながら、肝腎の設問は「支持する」「支持しない」の二者択一。
読売新聞の手法;日本人にありがちなあいまいに答えたい中間層向けに「消極的支持」(やむを得ない)という回答を用意した。
予想される朝日新聞の手法;逆誘導尋問的に質問を並べ、かつ、あいまいに答えたい中間層向けに「消極的不支持」(例;割り切れなさが残る)という回答を用意する。
<産経新聞世論調査結果>
【調査の方法】21、22の両日、電話番号を無作為に発生させるRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)方式で全国の20歳以上の男女1000人(男性485人、女性515人)を対象に調査した。
(以下、イラク関係設問のみ抜粋)
【問】対イラク武力行使についての米英の説明は納得できますか
・納得できると思う 25.1%
・納得できるとは思わない 63.1%
・わからない、どちらとも言えない 11.8%
【問】米英などの対イラク武力行使を支持しますか
・支持する 27.9%
・支持しない 63.6%
・わからない、どちらとも言えない 8.5%
【問】イラクに武装解除の意思があったと思いますか
・あったと思う 7.4%
・あったとは思わない 77.0%
・わからない、どちらとも言えない 15.6%
【問】イラクの武装解除を実現すべきだと思いますか
・すべきだと思う 78.0%
・すべきだとは思わない 11.1%
・わからない、どちらとも言えない 10.9%
【問】武力行使への日本政府の姿勢を支持しますか
・支持する 38.6%
・支持しない 48.0%
・わからない、どちらとも言えない 13.4%
産経新聞 平成15(2003)年 3月 24日[月]
内閣支持率41%に低下 本社世論調査 イラク攻撃 日本の対応支持は38%
内閣支持率4割を維持 本紙世論調査 有事関連法案や経済対策山積み かじ取り厳しく
「北朝鮮脅威」8割 「経済制裁」半数に “瀬戸際外交”国民に警戒感
◆テロ脅威、国民冷静に判断 中西輝政氏
一般的に言って、今回の米英などのイラク攻撃について世論調査を行い、単純に「戦争に賛成か反対か」と聞かれれば「反対だ」と答える人が多いと思う。しかもテレビが反戦報道を連日、朝から晩まで流し続けている。必ず世界のどこかで反戦運動があると報道している。
にもかかわらず三割近くの人が今回のイラク攻撃を支持し、国民の四割が米国を支持する日本政府の姿勢を是認しているのは意外と思えるほどだ。冷静に事態を見ている国民がかなり増えているというふうに感じる。こういう結果になったのは9・11(米中枢同時テロ)以降、テロと大量破壊兵器が結びつく脅威が世界中で言われ、イラクのフセイン大統領は無法者という考え方が定着してきているといえる。また北朝鮮の脅威もテロや大量破壊兵器にかかわる問題だけに、それを日本人がいかに深刻にみているかの表れだろう。
(京都大教授)
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<読売新聞世論調査結果>
【調査方法】▽調査日 3月22、23日 ▽対象者 全国有権者3000人(250地点、層化二段無作為抽出) ▽方法 個別訪問面接聴取法 ▽有効回収 1846人(61.5%) ▽内訳 男47%、女53%
(以下、イラク関係設問のみ抜粋)
【問】あなたは、日本政府がイラク問題でアメリカを支持していることについて、当然だと思いますか、やむを得ないと思いますか、それとも納得できないと思いますか。
・当然だ 12.1%
・やむを得ない 63.8%
・納得できない 22.3%
・答えない 1.8%
2003年3月25日 読売新聞
政府の米支持 「当然」「やむなし」76% 本社世論調査
なお、産経、読売とも、イラク関係の設問の後に北朝鮮関係の設問を持ってきていました。
「最初に北朝鮮の脅威を尋ねて、後から尋ねるイラク問題の回答にバイアスをかけた」といたずらに批判されないように、最低限の世論調査のルールを守ったのでしょう。
朝日だったらルール違反を必ずやります。そういう新聞です。
過去にも、「広島・長崎の原爆」→「原発の賛否」の順番で尋ねた前科があります。